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====第10話==== 4月27日

今回のロサンゼル遠征で、貴重な体験ができたことは、世界の多くの人たちに木版画とそれを作る作業を見て頂き、会話を通して様々な意見を聞けたことでした。また、どんな説明をすると、驚き、喜ばれるかも学べたことも貴重な体験でした。
現地の木版画ブースからそれを振り返ってみます。
1)摺師が摺り作業を始めると、たくさんの人が集まってきます。(写真上部左)
2)この作品では9回の重ね摺り作業ですが、4回の重ね摺りで完成するサンプルにて重ね摺りの原理を説明します。特に「見当」の説明によって、正確な位置合わせができることに感動する人が出てきます。(写真上部右)
3)各色ごとに版木を彫りますが、いかにして精巧な彫りを行うかを実際の版木を使って説明し、そのレベルの高さに驚嘆する人が出てきます。また、下絵は版木に描くのではなく、原画を上下反転で貼付けて下絵としますので、その誤差ゼロの古典技術に感銘する人もいました。(写真中央右)
4)再び摺り作業にて、裏から作品を見てもらいます。色が裏からも見えることから、これが通常の機械印刷との決定的な違い、と説明します。機械印刷ではインクが紙の表面に乗っているのに対して、木版画は絵の具が紙を貫通しているからこそ、独特の発色をしていることを理解・共感して「だから3D的にも見えるのね」と言ってくれる人もいました。
5)再び、作業しているのは9回の重ね摺りですが、と前おきして、陳列している作品を見てもらいます。江戸時代デザインの浮世絵では、15回〜20回摺り、と説明して浮世木版オリジナル作品を指差して「これだと40回位くらい」と説明します。すると"Amazing!"と叫ぶ方が多くいて、オリジナル作品を絶賛される方もみえました。とても嬉しい経験でした。(写真下部)